新卒入社 3人のトークです

「やるしかないマインド」で
変化の海を泳ぐ
「やるしかないマインド」で
変化の海を泳ぐ

「富士のふもと農園」マネージャー・生産管理

小川 莉輝

28歳。入社6年目。東京農業大学農学部農学科卒業後、スマート農業の先進国オランダの農業研修にインターンとして参加したことを機にサラダボウル代表の田中 進に出会い、2020年入社。「南アルプス農園須玉農場(旧アグリサイト)」を経てHRに配属され、鼎談メンバーの秋山・松井の採用に携わる。経営企画(HR)を経て現在「富士のふもと農園」で農場長代行として生産管理とチームマネジメントに携わる。実家は千葉のサラダホウレンソウ農家。

「富士のふもと農園」アシスタントマネージャー・生産管理

松井 康眞

28歳。入社3年目。北海道大学大学院農学院生産フロンティアコース(作物研究室)修了。独立就農を目指し道内での就職を考えていたが、当時の採用担当だった小川に声をかけられて2023年入社。秋山と同様に入社1年で4つの農場を回る研修を経て「富士のふもと農園」で生産管理に携わる。農業が趣味。

「みちのく白河農園」アシスタントマネージャー職・生産管理

秋山 優里

26歳。入社3年目。明治大学農学部生命科学科卒業。食に携わることをテーマに就職活動を行い、2023年入社。入社1年目に4つの農場を回る研修を経て、「南アルプス農園武川農場(旧アグリビジョン)」「みちのく白河農園」で生産管理を担当。鼎談メンバーの松井と同期。

「北海道で生きていこうって覚悟を決めていた」けれど

ーー皆さんがサラダボウルに入社を決めた理由を教えてください。

大学を卒業して1年間、スマート農業を実践しているオランダでインターンとして農業研修を受けていたんですが、日本から一緒に行っていた同期がサラダボウルに就職が決まっていて。ある時サラダボウル社長の田中さんが来て「みんなでご飯行く?」と誘われたんです。僕は実家が農家なので継ごうと考えてたんですけど、田中さんに「一回うち来れば?」と言われて、入社を決めた感じです。

サラダボウルに入らなかったらそのまま継ごうと思ってたんですか?

そう。でも自信がなかったんですよね、このまま継いでいいのかなと。考える時間を延ばすじゃないですけど、これも経験だと思って入社しました。

僕は東京育ちだからそうなったと思うんですけど、5歳くらいの時に「食べ物ってこう育ってるんだ」と感動して、子どもの頃から家庭菜園をやってました。北海道大学の農学部に進んで、卒業したら独立就農しようと思ってたけど、農家さんに「お前大学院出てるんだろ? こんな所で働くなよ」と言われて。色々考えて、最初は裏方で農業に貢献しようと北海道の農業連合組織に内定を頂きました。そうしたら同時期に応募していたサラダボウルから連絡がきて、小川さんの猛プッシュがありまして(笑)。

当時、HR(採用も担当する部署)にいたんです。松井くんのエントリーシートに「生まれて初めて発した言葉がニンジンだった」と書いてあって、上司に「おもしろい奴が来ました」と(笑)。

僕としてはその時は北海道で生きていこうって覚悟を決めていたんです。でも小川さんが「松井くんはそこじゃない」って。それで山梨にサラダボウルの農場見学に来てみたら北海道でも見たことのないような農業をやっていて、データをとって突き詰めている現場ってこうなのかって感動したんですよ。それから小川さんと何度も話して。

本人の言葉を聞いてると「本当にそれでいいのか?」って思ったんです。彼は現場主義なんですよ。自分でつくりたい。

私は「食に携わりたい」と就活をして外食産業で内定をもらっていたんですけど、本当にここでいいのかなと思ってて。そんな時にサラダボウルの説明会に行ったら「農業の新しいカタチを創る」と話されていて、大学で勉強して日本の農業はこのままじゃいけないと分かっていたから、農業を明るい方向に考えられる会社なのかな、おもしろそうだなと思いました。 一番は農場を見学した時、パートさんたちが楽しそうで、高齢でも楽しく働ける会社ってすごくいいなあと思ったんですよね。「働くのが楽しくなきゃ自分はやっていけないな」と思っていたから。田中さんが入社前に言ってたんです。仕事の時間は人生の多くを占める、だから楽しくなくちゃダメだよねって。

田中さんは「仕事はしょせん遊びだから」ってよく言ってるよね。

生産管理はサッカーの監督みたいな仕事

ーー入社前と後でギャップを感じたことはありましたか?

見学会の楽しい雰囲気はそのままでしたけど、ギャップはありました。変化が激しすぎる(笑)。

それは僕も思った!

入社して3カ月は山梨で研修だったんですけど、そのあとは怒涛(笑)。同期4人で、当時あったほぼすべての農場を1年で回りました。その研修は私たちの代だけだったみたいですけど。

当時は新農場がたくさん立ち上がっていた時期だったから、人が必要だったこともあるけど、農場同士のつながりを深めたかったんです。

確かに想定外だった。けど個人的には、もう一度この研修をしたいぐらい楽しかったんです。結果としてすごく良かった。当事者としてはそう思っていないけど、会社としては狙ってやっていたというのが、すごくサラダボウルらしいなって僕は思います。

働く仲間と気持ちでつながる

ーー個人的に、仕事で大事にしていることを教えてください。

プロ意識は持つようにしています。例えば収穫から少しだけ時間が経った商品があったら、出荷前に開けて中を確認する。それをするかしないかで、すごく差があると思う。マネージャーになってからは、社員に本気でぶつかることも大切にしています。上っ面じゃなく、腹を割って話す。熱量を高く、楽しく仕事してもらいたいと思っています。

僕は海外人材との関わりを大切にしているかな。この農場は70人中50人ぐらいいて、彼らがいないと生産できないぐらい貢献してもらっている。だからっていうのもおかしいんですけど彼らにリスペクトを持って、現場のことを教えてもらったり、コミュニケーションで得たものを自分の仕事に生かすことはすごく大事にしています。プライベートでも飲みにいったり、この前は一緒にカンボジアを旅行したんです。

パートさんや海外人材が楽しく働ける環境をつくりたいっていつも考えています。変化が多い職場だから、先週と今週で指示が変わる状況が常にあって、信頼関係がなければお願いできない。それから「この人は個別で声をかけておいた方がいいな」とかフォローも意識しています。一人ひとり性格が違うし得意不得意も考え方もあるから、毎日何人と話してるだろうってぐらい声かけをします。自分が入社1年目に作業をしていた時、声かけしてもらったことが嬉しかったから。

求む、「やるしかないマインド」「カオスサーファー」

ーーどんな人がサラダボウルに向いていると思いますか?

農場が立て続けに新設されてることからも分かるように、綿密に計画を練って実行することよりも「まずやってみる」を大切にする会社なので、変化を柔軟に受け入れられる人が合うんじゃないかなと思います。

新しい機械もどんどん導入されるけど、使い方を手取り足取り教えてはくれるわけではないから触りながら覚えるしかない。説明書も日本語じゃないし、やるしかない!みたいな(笑)。

そこで「やるしかないマインド」になれるかどうか。できない理由を探す人は合わないかな。

何かこだわりが一つあると仕事しやすいのかなと思います。決まっていないことが多いからどの方向にも進む可能性があって、そこで「自分がどうしたいか」を持つと楽しいんじゃないかな。

逆にそういう人が社内に多いから、話を聞いてまとめる力を持った人も必要だと思う。こんなに個性豊かな人ばかりで、よく回ってるなあって思います(笑)。

もし独立就農していたら、こんなに個性豊かな人たちと仕事することはなかった。北海道で就農を考えている同世代は熱量が高くて刺激を受けるんですけど、そこにない良さがサラダボウルにはある。中途採用には元銀行員だったりいろんなバックグラウンドの人がいて、多様性を享受できる素晴らしい環境です。

前に上司が「カオスサーファーが向いてる」って表現していました。このカオスな状態をサーフィンするように楽しめる人じゃなきゃって。

作業一つとっても、こうすればもっと早くなるって考え続けられる人に来てもらいたいと思います。植物という成長し続けるものを相手にしているから、何が起こっても自分たちも動き続けなきゃいけない。あとはパワーがある人。キラキラしたイメージで入社して「汚れずに仕事できると思ってた」って言われちゃうと「いや、やれよ!」って思う(笑)。いや、言ってはいないですよ。

言っちゃいな!

ーー「これからこんな会社にしていきたい、こうなってほしい」と思うことを教えてください。

さっき話したように、想定と違うことが多すぎる点をなんとかしたい。収穫量が予定よりどんどん増えたり小さな要因が積み重なって、最終的にパワーでなんとかしている。結果オーライではあるけど、状況を変えなきゃと。

問題の本質を突き詰める余裕がないですよね。例えば前年データをしっかり解析できていれば変わったんじゃないかって歯痒さは感じます。北海道の農家さんは、冬の間ずっと来年に向けてデータを解析するんですよ。サラダボウルは年中無休でずっと生産できるのは強いけど、振り返る時間も必要だと思います。

社員がこの会社のために働きたいって思える会社になってほしいかな。一つの指標が待遇で、農場展開がどんどん進んでいる今、入社したら即戦力だけど言い方を変えればどんどんやらざるを得ない。待遇にも、ある程度の先行投資が必要じゃない?って思ってます。

少しスケールが大きいですが、「農業法人で働いている」と話した時、世の中の人が仕事内容をイメージできるようにしたい。会社で農業してるって言っても伝わらないんです。医者や弁護士のなり方は分かるけど、農家のなり方はみんな知らない。こうして普通に農業ができるんだよと伝える、入口になる存在にサラダボウルがなってほしいと思います。